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- こんにちは助産師です(母乳育児編)
母乳育児の睡眠不足について(母乳育児編 10)
- 環境の変化により、一時的に母乳の分泌が減りますが、授乳回数を増やせば、分泌量は戻ります。
混合栄養でも、頻回授乳で分泌量が増えていきます。心配しないでおっぱいを吸わせましょう。 - お母さまは十分にお食事がとれなくても、数週間程度で以前と変わらない成分(栄養学的にも 免疫学的にも)の
母乳が出てきます。 - 赤ちゃんと一緒にいることが、赤ちゃんが落ち着くだけでなくお母さまの母乳分泌にプラスになります。
- 避難所では、プライバシーが守れるように赤ちゃんとゆっくり授乳できる場所で、授乳するか、授乳ケープなどを使いましょう。
- 母乳が十分飲めている目安は、赤ちゃんのおしっこが一日5~6回、生後1カ月位まではうんちが一日3回以上出ていれば、心配ありません。
- 安心して母乳を続けられるよう心配なことがありましたら、詳しい専門家(医師、助産師、保健師など)や母乳育児支援団体に相談しましょう。
- ミルクをあげる時には、清潔な水と洗剤で洗った容器を熱湯消毒した容器を使いましょう。
これができない時には、紙コップや洗剤で洗浄した湯呑、茶碗などを使って飲ませましょう。
参考資料 母乳育児連絡協議会災害乳幼児栄養に関する指針 改訂版 2011年4月作成 2018年6月改訂
母乳育児支援連絡協議会
下記の4団体より構成される。4団体はそれぞれあるいは協力して乳幼児栄養の支援を行っている。
※下記は外部サイトへリンクしています
- 一般社団法人 日本母乳哺育学会
- http://square.umin.ac.jp/bonyuu/
Tel/Fax 03-3782-5767 - 一般社団法人 日本母乳の会
- http://www.bonyu.or.jp/
Tel 03-5318-7383 / Fax 03-5318-7384 - NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会
- https://jalc-net.jp/
Fax 022-725-8561 - NPO法人 ラ・レーチェ・リーグ日本
- https://llljapan.org/
母乳育児の睡眠不足について (母乳育児編 9)
お産をする前は、夜間はぐっすり眠れましたが母乳育児が始まったら夜間何度もおきて授乳するため睡眠不足になります。でも、お母さまの体はそれに耐えられるように変化しています。
まず、赤ちゃんと同じ生活サイクルで過ごしましょう。
日中も赤ちゃんが眠ったら一緒に横になりましょう。
家事は、周りの家族(実母、義母など)にお願いしましょう。
また、昼間赤ちゃんと2人の生活になると、黙って赤ちゃんにおっぱいをあげたり、無言でおむつを替えたりしてしまいます。赤ちゃんは、声を出したり、泣いてお母さまに欲求を伝えています。
ぜひ、赤ちゃんが言葉を理解していなくてもお声をかけて育児をしてください。
母乳育児を続けるため(母乳育児編 8)
哺乳動物は、赤ちゃんを産んだら一心におっぱいを飲ませるだけの生活をします。
人間は、掃除、洗濯そして上のお子さまのお世話など、何もせずにおっぱいを飲ませるだけというわけにはいきません。母乳育児を続けるためには、あなたの周りのサポートが必要です。
産後、おうちに帰ってからは、1~2時間ごとにおっぱいを飲ませなければなりません。授乳に専念できるよう、夫をはじめ家族にいろいろ協力してもらいましょう。
実家におかえりになるあなたは、実母に家事などを任せましょう。
授乳の回数もはじめは、頻繁ですが、いずれ間隔が長くなることを理解してもらってください。
あなたのお母さまの時代は、ミルクで育ててきた方も少なくありません。赤ちゃんが泣くと母乳が足りないと思って必要以上にミルクを飲ませていた方も少なくないようです。
おばあちゃんから「おっぱいが出てないんじゃないの?」と言われてミルクを追加し、母乳だけで育てられるにもかかわらず、人工栄養になってしまうお母さまがいます。
母乳分泌は、お母さまの精神状態に左右されます。実父母、義父母によく理解していただき母乳育児がうまくいように、サポートしてもらいましょう。
オムツがないときは?(母乳育児編 7)
災害などで赤ちゃんとおすごしのお母さま、お疲れさまです。
オムツが避難場所に届かず、おむつでお困りの時身の回りの物でつくる方法です。
(NHK「あさイチ」より)
最後にオムツかぶれができてしまいお風呂に入れず、お薬も手に入らないときは赤ちゃんのおしりだけお湯につけて洗ってあげるとよいでしょう。
おっぱいに良い食事は?(母乳育児編 6)
- ポイントは、和食中心でバランスよく
お産や授乳で疲労がたまりやすいお母さまの体を元に戻す、バランスの良い食事を取りましょう。具体的には、主食に脂肪の多い動物性のたんぱく質を少なく魚を中心しましょう。大豆製品の植物性たんぱく質も取りましょう。野菜、きのこ、海藻類は、毎日食べましょう。 - 良い母乳には生ものは避けましょう。
赤ちゃんのアレルギーの原因になる刺し身、生卵、牛乳を取り過ぎるとアレルギーの原因になるので、加熱してから食べましょう。 - 刺激の強いもの、油、砂糖、塩は控えましょう。
刺激のある辛い食べ物や、チョコレートやケーキなどの油脂類アルコール類は、控えましょう。また料理するときは、味付けは薄く、油を抑えるためにゆでる、蒸すなどして工夫しましょう。 - 心とからだの休養をとりましょう。
母乳を出すには、精神的なものが大きく影響します。育児の心配、家事をしっかりやらなくてはいけないなどといらいらや神経質な気持ちは、よくありません。赤ちゃんと一緒にゆったりした気持ちでいることが良い母乳がたくさん出てくるポイントです。
赤ちゃんがおっぱいをほしがっているときはどんなとき?(母乳育児編 5)
赤ちゃんがおっぱいをほしがっているときは、当然おなかのすいた時ですが、泣いたらオムツを交換しておっぱい吸わせる準備をしていると、待ちきれずに激しく泣いておっぱいを吸わないことがあります。
では、もう少し早くほしがっているサインはないのでしょうか?
普通によく飲めている赤ちゃんの場合には、早めのサインとして
- 体をもぞもぞと動かす
- 手や足を握り締める
- 手を口や顔に持っていく
- 何かを探すようなしぐさをする
- 軽く(または激しく)おっぱいをすうように口を動かす
- 舌を出す
- クーとかハーというような柔らかい声を出す
遅いサインは、
- 泣いている
- つかれきってしまう
- 眠り込んでしまう
以上のサインを見ながらおっぱいをあげてみましょう。
それには、赤ちゃんを「よーく」観察しないとサインがわかりませんね。
トライしましょう。
参考文献 医学書院 「母乳育児支援スタンダード」
おっぱいのお話(母乳育児編 4)
授乳をいやがる赤ちゃん
生まれて入院中によく見かけますが、授乳しようしておっぱいを近づけるといやがり、お母さまが強引にするとますます泣いていやがる赤ちゃんを見かけます。
原因として
- 母親、もしくは介助者が、赤ちゃんをおっぱいに吸い付かせるために赤ちゃんの頭の後ろを押している。
- 世話をしてくれる人があまりにいろいろなことをするので赤ちゃんは動転している。
- 赤ちゃんがそれ以前に人工乳首やおしゃぶりをあたえられていて、吸啜混乱をおこしている。
- 授乳と同じ姿勢で抱かれたときにどこかが痛いか、もしくはその位置で痛い思いをしたことがある。
対処方法
- まず、お母さまが落ち着きましょう。
- おっぱいを吸い付かせようと、数分以上取り組まないようにしましょう。
- 赤ちゃんが泣き始めたら動作をやめ、赤ちゃんが落ち着いてから15分くらい待ってもう一度試みましょう。
- 人工乳首やおしゃぶりを使わないようにしましょう。
- 痛い可能性のあるところを押さないようにしましょう。
参考文献 医学書院「UNICEF/WHO 母乳育児支援ガイド」